皆さんは温泉や家庭でどの様に入浴しているでしょうか?今回は入浴の仕方や入浴による身体への影響をまとめてみたいと思います。                        





浴槽に浸かる前は身体の汚れをあらかじめシャワーやかけ湯で洗い流しますが、これには血圧の急激な上昇を防ぐ働きがあります。手や足などの末端から頭部までお湯をかけることにより血管の拡張を促し、浴槽に入ったときの血圧上昇も和らげます。また、頭部へのかけ湯により浴槽から出たときの立ちくらみも防げると言うわけです。いきなり浴槽に入るという方も居られますが身体への悪影響を考えると、十分なかけ湯をすることによりお風呂場での突然死を未然に防ぐことになるというわけです。特に温泉などは不特定多数の人が入るお風呂ですので衛生的にもかけ湯をするのがマナーでもあります。また、お風呂から上がるときに上がり湯をする方も居ますが、温泉や入浴剤の効果は浴後3時間持続すると言われています。このため、肌の弱い方や強酸性で刺激が強い温泉以外では成分を洗い流さない方が良いとされています。              





最近、半身浴という言葉をよく耳にしますがその効果を知らないという人が多いのではないでしょうか?子供の頃は親に「肩まで浸かりなさい」とよく言われたものですが・・・。この肩まで浸かるのが全身浴で日本人が最も好む入浴法です。胃のあたりまで浸かるのが半身浴で手や足など体の一部だけ浸かるのが部分浴です。半身浴は心肺に水圧が掛からないため特に心臓や肺に障害のある方に適しています。部分浴は手や足だけをお湯に15分ほど(途中、何度かお湯を足しながら)浸けることにより、温められた血液が全身を巡るうちに身体全体が暖まるというものです。風邪の時や冷え性、生理痛、肩凝り、筋肉痛、倦怠感などに効果があります。            





お風呂に入りながら頭にタオルをのせている光景をよく見かけますが、これはフェイシャル・クーリングといって頭部を冷やすことにより長時間の入浴でものぼせにくくなる方法です。露天風呂にも同様の効果があり、いわゆる『頭寒足熱』というものです。頭にたおるをのせるとのぼせにくいということを昔の人は経験上知っていたのですね。            



上記のように色々と入浴に関する方法や効果はありますが、入浴というのは1日の疲れを取り除いたり、気分のリフレッシュを図ったりするものですので必ずしも正しい入り方というのが決まってません。ご自分の体調を考慮した上で周りの入浴者に迷惑が掛からない様、節度を守って温泉を楽しんでいただければ良いのではと思います。