温泉配湯の仕組み

私達が普段、何気なく利用している温泉も、温泉地によって泉質は勿論のこと、その湧出法や利用法は様々です。ここでは当温泉地に於ける源泉から各利用施設までの過程をご説明いたします。


源泉管理小屋 洞爺湖温泉では温度の異なる13本の源泉を水中モーターポンプで汲み上げ、配湯所に設けたタンク(300t×2基)へ一旦集め、そこから各利用施設へ供給しています。
泉温は低いもので約33℃、最も高いものになると約65℃になります。それらをバランスよく混合することにより配湯温度は常に一定になるよう管理しています。
一般に配湯方式は概ね3つのパターンに分類されており、それぞれ「たこ足方式」「魚骨方式」「集中管理配湯方式」と呼ばれ、それぞれの温泉地に適した方法がとられていますが洞爺湖温泉では当地に最も適した資源のロスが少ないとされる「集中管理配湯方式」が採用されています。
源泉管理小屋
集中管理配湯方式簡略図
上記の図でおわかりいただけるように、一度タンクに集められた温泉は配湯所を出発し、温泉街を網羅した後、再びタンクに戻ります。これが集中管理配湯方式と呼ばれ、ほかの配湯方式に比べると配管内の温泉が常に流動している為温度のロスが極めて少なく、又、利用されなかった温泉を放流する必要が無い為、源泉の過剰揚湯を防ぎ資源の保護につながります。
洞爺湖温泉は地下70〜150bより温泉を水中ポンプで汲み上げています。このため温泉が豊富に自噴している温泉地に比べるとはるかに電力を消費します。そこで当組合ではコンピューター制御の導入により電力の大幅な削減を実現しました。また、各源泉の状況(泉温・揚湯量・水位等)、配湯施設の状況(配湯量・返湯量・温度・圧力等)をリアルタイムで監視する事が可能となり、トラブルが発生した場合、早急に対応出来るようセキュリティシステムの確立にも力をいれています。これにより、24時間いつでも各利用施設が必要な時間に必要な量の温泉配湯が可能となっています。

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